climate change and land

肉食を減らそう……地球温暖化を抑えるために私たちができること

The report also makes recommendations for reducing meat consumption as a force to prevent climate change. Western-style meals require more land for agriculture.

For example, if the whole world consumes the same amount of meat as the UK, with an average British diet, the required farmland will reach 95% of the world’s habitable land (50% compared to the present) Increase). If the world adopted the average US diet, 178% of the world’s land would have to be farmland. Therefore, the report states that changing the diet is effective when approaching climate change from a food supply perspective.

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菜食食事法を摂っているアスリート選手たちにインスパイアされる私たち

ブルーボンバーズ、トップランクのテニス選手、バスケットボールのスター達が出来て、なぜ私たちにはできないのでしょうか?

ウィニペグブルーボンバーのジョン・ラッシュは体重を減らすための一時的な戦術として始めた菜食食事法が、今では彼をより良いアスリート選手
にし、彼の世界をより良い場所にするライフスタイルに進化したと話す。

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私たちは、地球を救うために赤身肉をやめなければならない、と第一線の科学者が警告する

地球環境への悲劇的な被害を妨げる為には、赤身肉の消費を諦めなくてはならない、と英国の元政府主任研究員はSky Newsに語った。デイビッド・キング卿教授によれば、ケンブリッジ大学で環境修復センターの設立準備をしており、畜牛と羊の生産により大量の温室効果ガスが発生しており、温暖化を止めるには人間の食生活を大きく変えることは避けられない。

調査によれば、牛肉の生産における二酸化炭素排出量は同じ重さの鶏肉の9倍、豆など野菜ベースのプロテインののおよそ200倍となる。David卿は、すでに牛肉の摂取を止め、羊肉も止めようと試みており、それは誰にも道徳的に必要なことだと話す。

stop eating fish monbiot

海の生き物を救う唯一の方法、それは魚を食べるのをやめることだ。

人類史上最も重要なニュース、それは地球上の全生物の崩壊だ。自然の状態に関する広大な国際評価によると、この生きる惑星である地球が死のスパイラルの中にいるという。しかしながら、このニュースを表紙に取り上げた英国の新聞はほとんどないということは、驚くべきことではない。 様々な偏った報道の中で、関連性に対する偏りは、最も大きい。問題が重要であればあるほど、それについての議論はされない。

これには理由がある。 我々が自分の苦しみを十分に認識するようになれば、体系的な変化を要求するだろう。 体系的な変化は、メディアを所有する人々にとって非常に危険である。 そのため彼らは、ロイヤルベビーやパティオについての隣国の悪質な論争のように、つまらないもので我々の気をそらす。我々は価値のあるメディアを入手していると言われるが、そのようなことはない。億万長者であるメディアの所有者が求めるものを、我々が受け取っているのだ。

つまり、ジャーナリストの最初の仕事は、放棄された問題を取り扱うことだ。そこで私は、ニュースという希薄な報道の中でさえ二の次にされた、この惑星の70%を占める海について伝えたい。海の中の命は、地上の命よりも早く崩壊しつつある。国連生物多様性レポートによると、主な原因はプラスチックではない。汚染でもなければ気候変動でもなく、海の酸性化でもないという。その原因は漁業だ。商業的漁業が最も重要な原因であるからこそ、我々は滅多にそのことについて話さない。最近のBBCによるBlue Planet Liveシリーズが、強力な利益を重要視し、衝突を慎重に避けたことで、この寡黙の象徴となった。化石燃料やプラスチック産業についての言及はなく、凶暴な力と牧歌的な幻想によって守られた漁業について、ほんの少し述べた程度だった。

漁師という言葉を聞いたとき、あなたはどのようなイメージが浮かぶだろうか。キャプテンバードアイのような白ひげ、きらめく目、輝く海の向こう側で赤いボートに乗って陽気に酒を飲むような人物だろうか。もしそうだとしたら、そのイメージは改めなければならない。昨年行われたグリーンピースの調査によると、英国の漁業の割当量の29%は5つの家族が所有し、彼らは全員サンデー・タイムズ・リッチ・リスト(純資産を元にした英国の資産家1000人をリスト化したもの)に記載されている。多くの漁船を操業しているオランダのある多国籍企業は、英国の割当量のさらに24%を占めている。10m以下の最小のボートは、船団の79%を占めるものの、漁獲量は2%ほどだという。

Fish farming in Turkey’s Izmir

世界でも同じことが言える。豊かな国々からの巨大な船が貧しい国々を取り巻く魚を襲い、何億もの主要なタンパク質源を奪い、一方でサメ、マグロ、カメ、アホウドリ、イルカ、そして残りの命の大部分を一掃する。トロール船が無差別に全ての海洋生態系を掘り起こし、それらを魚粉として魚やエビに与える沿岸での養殖は、更に大きな影響がある。

国の領域を200マイル越えた公海は、無法の領域だ。 そこでは漁船が最大75マイルの長さのフックを設置し、捕食者やフックにかかった全ての動物たちを一掃する。しかし、たとえ近海の漁業でも、緩い規則とそれらを強制することができないという壊滅的な失敗によって、破滅的な管理状況となっている。

ここ数年、英国近海の鱈とさばの個体数は回復し、明確な良心を持って、再度食べ始めても良いと言われた。しかし現在また、どちらの個体数も急減している。若い鱈は、産業規模で違法に投棄され(船外に)、その結果、英国の海での合法的漁獲量はおそらく約3分の1だという。ほぼ規制のない漁業の欲望により、この水域のさばには、持続可能を意味するエコマークを貼ることができなくなった。

政府は、イギリスの水域の36%が「海洋保護区として保護されている」(MPA)と主張しているが、この保護とは、地図上の線でしかない。これらの偽造埋蔵量の0.1%未満から、商業漁業は除外されている。サイエンス誌の最近の論文によると、ヨーロッパの保護区域のトロール強度は、保護されていない場所よりも高いという。これらの海洋保護区は全くの茶番劇であり、何か対策をしていると人々に信じ込ませることが唯一の目的である。

A fishing haul off the coast of Shetland, Scotland

あなたはもしかしたら、EUの失敗で英国が脱退することで、改善の機会が訪れると考えたかもしれない。それは可能であるが、実行されていない。それどころか、EUが来年の補給速度を超えて、全ての魚が悪用されるのを防ぐための法的責任を導入する一方で、英国の漁業法案にはそのような保障措置は含まれていない。我々の「保護区」を保護区にする予定はないのである。海の略奪は、おそらく激化するだろう。

この事実をとてももどかしくさせるのは、漁業を制限することは安くて簡単であるということだ。商業漁業が広い海域から排除された場合、生物学者が波及効果と呼ぶものにより、逆説的に、総漁獲量は増加する可能性がある。魚や貝類の個体数は大幅に増え、近海に流れ出るからだ。海が保護されている世界のある地域では、漁獲量が大幅に増えた。PLOS Biologyの記事によると、もしも公海での漁業が禁止されたら(そうであることが望ましい)、個体数が増加して国の水域に流れ込むため、漁獲量は増えると想定される。

また規制の施行は難しいものではない。世界自然保護基金が示しているように、英国の水域で漁業を行う10メートル以上のボート全てに、遠隔監視装置を取り付けるのにかかる費用はわずか5百万ポンドである。カメラとセンサーにより、そのボートがどこで何を捕獲するのかを記録することができ、違法漁業を不可能とさせることができる。しかしこの装置の設置は、自発的なものである。言い換えれば、廃棄や過剰漁獲および漁業禁止ゾーンでの釣りを防止するための法律を遵守することは必須だが、法律を遵守しているかどうかを示す機器を取り付けることは自発的である。当然のことだが、装置の設置を承諾した船は、1%未満だった。経済的節約をして多大な利益を得ていることを考えると、この業界が、魚や魚が支える生態系を破壊しているのは不思議なことだろうか?

安全に食べられる魚も貝も、ほぼ存在しない。最近のスキャンダルは、我々が買う魚について、安心させるためのはずの海洋管理協議会ラベルさえ、健全な活動の保証ではないと示唆している。例を挙げると、協議会認定マグロ漁業において、絶滅危機にさらされているサメが漁獲されヒレを取られたこと、 そしてイギリスの海域では、海底を細断するためのホタテの採取が承認されていることなどがある。

漁業が適切に規制され封じ込められるまで、我々は賛同すべきではない。ビニール袋の使用を控えることは重要だが、あなたが本当に変化を求めるのであれば、魚を食べるのをやめよう。

nikkei

温暖化懸念で「脱ミート」 ミレニアル世代支持

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あなたの食生活がいかに環境を破壊しているか

英国では農業が土地利用の70%を占め、食料廃棄物が毎年1000万トン計算されているため、私達の食の選択がどのように影響を及ぼしているかを見るのはそれほど難しくない。

私達は4人の専門家に、私達の食事がどのようにして地球を破壊する可能性があるかを説明するように依頼した。

グラフで見る 牛肉消費と温暖化ガス

グラフで見る 牛肉消費と温暖化ガス

Meat And Agriculture Are Worse For The Climate Than Power Generation, Steven Chu Says1

「畜産と農業はエネルギー発電よりも気候に悪影響を及ぼす」(前アメリカ合衆国エネルギー省長官)

BY ジェフ・マクマホン

世界は温室効果ガスの排出に歯止めをかけようと、まず初めにエネルギー問題に着目したが、前アメリカ合衆国エネルギー省長官のスティーブン・チュウ氏は農業、特に畜産業が第一課題だと提起している。

ノーベル物理学賞の受賞者でもあるチュウ氏は、シカゴ大学の講義で世界の炭素系(CO2)汚染に関与する産業を調査し、畜産と乳製品から調べ始めた。

「もし肉牛と乳牛が国民だったとしたら、EU 全体の28ヶ国以上の温室効果ガスを放出していただろう」とチュウ氏。彼は近く、世界最大級の学術団体・アメリカ科学振興協会の総裁になる人物だ。

「この問題について考えるきっかけになれば。」

温室効果ガスを排出する農業、例えば化学肥料の使用や農地替えのための森林伐採、そして土壌公害とともに、チュウ氏は畜産と乳産業を批判した。彼は、生涯における温室効果ガスの結果とその効力に重きを置いており、農業による排出がエネルギー発電よりも大きな問題だと示している。

「もう1度言わせてもらう。農業と農地利用は、発電よりも多くの温室効果ガスの排出を引き起こしている。」

チュウ氏は農産業における不自然な効果作用について:
「ただ巨大な粒を産み出すためだけに身を捧げているトウモロコシ(“オーバーセックス・コーン”と彼は呼んでいる)、1ヶ月もしないうちに280ポンド(127kg)にまで成長させられる豚、胸が肥大化したために人工授精での繁殖に頼っているであろう七面鳥・・・と、この地球は人間を養うために育てられ、改造され、屠殺されている動物で占められている。」と説明した。

「動物による炭素系排出量がどのように分布されているかを教えよう」と、チュウ氏は地球のバイオマスに関する最新調査を引き合いに出し、こう述べた。「世界の炭素系排出量の96%が私たち人間と畜産動物によるものだ。」

彼は図表にある細長い線を指した。
「これがすべてのバッファローやネズミ、ライオン、トラ、そして熊による排出量で、全体の4パーセント。」

畜産業が気候に及ぼす影響について専門家たちは過小評価している、と指摘するのはチュウ氏が初めてではない。専門家たちは、世界の炭素系排出量の約15%が概して畜産に属するとしているが、この数値は環境調査団体のワールドウォッチ研究所が2009年に監査したもので、監査対象に含まれていない排出量があることが判明しており、そうすると51%は畜産が要因だということになる。

スティーブン・チュウ氏
前アメリカ合衆国エネルギー省長官、1997年ノーベル物理学賞受賞者、そしてアメリカ科学振興協会の新総裁。
(AP通信社写真/ Tsering Topgyal)

 チュウ氏の解決案はバイオテクノロジーだ。彼はフェイクミート(ビヨンドミートやインポッシブルバーガーのブランド名を挙げ)と、共生肥料技術を提示した。

チュウ氏はスタンフォード大学の物理学者という顔だけではなく(1997年にノーベル物理学賞を受賞)、分子学と細胞生理学の学者でもある。彼のセミナーはシカゴ大学エネルギー政策研究所(筆者がたまにポッドキャストを務めている)と、さらに分子工学研究所が主催している。そして彼の提示する気候変動に対する解決案は、工学とバイオテクノロジーの技術からその可能性が現れている。

「ある植物、特にマメ科植物は土壌の微生物とともに共生関係を構築している。トウモロコシが微生物を肥料となる窒素として実際に捉え、相互作用を持つように仕立てたその微生物でトウモロコシを収穫することはできるか?の質問に対して、答えはイエス、できます。」

フェイクミートと共生肥料が農業から生じる気候問題を解決できる前に、それらをもっと費用対効果のよいものにしなければならないとチュウ氏は言う。そして共生肥料に関して彼が言うには:

「経済的な意味を成すか?という質問に、ある人はイエスと願う。良い経済効果が得られるのであれば、農家はそれに適応するだろう。農家に何かを指示する法律は世界中どこにもないため、より良い選択肢を彼らに提案することだ。」

5 ways eating meat is killing the planet

皿の上のそのお肉が地球を滅ぼす5つの理由とは

家畜産業で起こっている恐ろしい汚染、排泄物、哀れな何十億という動物たちの命の話を聞くとひどい罪悪感にひたり、肉の消費を減らそうという気持ちになるのが、当たり前な感情ではないだろうか。
しかしながら大多数の人は肉をやめるという行動は起こさないだろう。その代わりきっとお肉は美味しいから、や皆が食べているから、または牧草で育てられた牛肉しか買わないよなどの様な事をつぶやくのではないだろうか。今後一年程度にわたって、500億という数の家畜が食の為に飼育され殺される。そしてそれはひどく人々の健康に害を及ぼしたり、環境を阻害すると同時に、ほとんどの動物たちは必要以上に苦しみながら飼育されているのだ。これはとても重要な論理的問題を引き起こす。 今後お皿の上に何をのせるか決めることができるよう、お肉を食べることに対してのいくつかの反対論に応じよう。

1.環境に非常に大きな影響を及ぼす
畜産農業は膨大な環境フットプリントを持つ。これは土地の劣化、水質劣化、生物多様性の損失、酸性雨、
サンゴ礁の退化、そして森林伐採の原因である。

畜産業は人間が作り上げた温室効果ガス排出量の18%を占めているーこれ以外に気候変動に明らかに影響を
及ぼしているものはどこにもない。そしてこの排出量は船、飛行機、トラック、自動車など全ての輸送機関の合計排出量を上回るのだ。

気候変動だけも人々の健康や生活に害を及ぼしたり、洪水や干ばつ、熱波などの異常気象事象の危険性が
高まることは21世紀最大の生命危機だと言われている。気候変動の最悪の事態を避けるため設定された温室効果ガス排出削減目標に達するためには肉の消費を削減することは必要不可欠である。

2.畜産は大量の穀物、水、そして土地を必要とする食肉生産は非効率的である。赤肉の場合、これはとりわけ当てはまる。1kgの牛肉を生産するのに、牛の餌25kgの穀物、そして15000リットルの水が必要とされる。それに比べ豚肉は多少少なめ、鶏肉はまた豚肉より少し少なめである。
これらの問題は水や穀物だけではない、土地利用でも見られる。地表の約30%が畜産業に使用されている。世界で食糧不足や水不足、土地不足などの問題がある中、食肉生産は資源の非効率的な使用である。

 

3.世界貧困に損害を与えている
穀物を家畜に与えることによって世界的需要を増加させ、穀物の値段が上がることで世界の貧困層は十分に養っていくことが難しくなる。家畜に与える代わりに穀物を人々に与えることができるはずで、水もかんがい用に使用すべきであるのだ。  
もしすべての穀物を人間に与えたら、35億人余分に養うことが出来る。要するに、畜産業は非効率的なだけでなく公平でもないのだ。

4.必要以上に動物が苦しんでいる
当たり前のことだが、動物たちは興味や関心を重要とする感覚(知覚・意識)を持つ生き物だ。そんな動物たちに不必要の苦痛を与えるべきではないのではないだろうか。
この事について畜産業は最小標準には程遠い。ほとんどの食肉、乳製品そして卵の生産は動物福祉を完全に無視したやり方で行われている。動けるスペースも与えられず他の動物とのコンタクトもなく、屋外へのアクセスもないのだ。要するに、畜産業はする必要のない苦痛を動物たちに与えているのだ。

5. 不健康になる
生産レベルで言うと、畜産業は家畜の成長を早める為、そして病気の感染を防ぐために大量の抗生物質に頼っている。アメリカでは80%の抗生物質は畜産業によって消費されている。これは抗生物質耐性による公衆衛生問題が高まっていて、すでにアメリカだけで毎年23000人が耐性菌によって死亡していると推定されている。これらの数値が増加し続けることによって、この危機の恐ろしさを大げさに言うことも難しくなるだろう。

肉の大量摂取、特に赤肉と加工肉は先進工業国でよく見られる不健康体、心臓病や脳梗塞、肥満、そして様々な癌などのような病気と繋がりがある。これらの病気は世界の疫病負荷の大部分を示す。なので肉の消費を削減することは全住民の健康を十分に得ることが出来ると言えるのだ。
近年、高額所得者の一日の平均肉の消費量は200-250gである。それは国連が勧めている一日80g-90gを大いに上回る。2050年までに菜食に切り替えることで、一年間で800万人もの命を救うことが出来、気候変動による災害ダメージや医療にかかるコストだけでも1.5兆ドルをも節約することが出来るのだ。

結局のところ、非論理的なのである。
大多数の人が他人の総合的幸福を促進するような基本的ルールに沿って行動することは道徳的に良いと同意するだろう。と同時に、悪いことだと理解していながら危害を加えたり苦痛を与えることは道徳的に間違っている、ということにも同意するのではないか。肉を食べることは間違っているのだ。それは別に牛や豚、鳥、犬、猫などが特別だからというわけではなく、それによって危害が引き起こされるからだ。その危害が動物たちに起ころうと、人間だろうと、環境であろうと、間違っていることにはかわりないのだ。

先進国に住んでいるほとんどの人々は歴史上、前代未聞の食餌選択に向き合っている。
そして危害を与えることがより少ない食事をすることで栄養必要量を満たすことが出来るのであれば、害のある食事をやめ、害の少ない食事を選択すべき時なのである。
肉や動物製品の消費を抑えることが私たちが論理的に、道徳的に暮らしていける一番簡単な方法なのだ。

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この地球の莫大な糞問題

毎年、畜産動物はものすごい量の糞便を排泄している。これは自然界を毒づけ始めている。これについてどう“フン”切りをつけようか?

by デービット・コックス

世界の農家ではどれくらいの糞が発生しているのか?

最近の調査によれば、2030年までに地球が生み出す糞の量は、少なくとも毎年50億トンにも昇ると推定されていて、その多くが畜産動物により堆積されたものとしている。オランダの約80%の農家はすでに、法的に利用できる肥料以上の牛糞を生産しており、中国では川に放たれている肥料の量を減らすために抜本的な処置をとろうと試みている。これは環境面と健康面での大きな挑戦だと科学者たちは述べる。

 家畜排泄物の大半は2003-2030年の間で40%増加する見込み

Guardian Graphic | 出典: FAO, UN, Yang et al

「これは大きな問題だ」とジョージア技術研究所の環境工学教授、ジョー・ブラウン氏は言う。「人口と富が増えるにつれ、プロテインの需要は大きくなり、そのため家畜排泄物は増加の一途をたどっている。しかし、人間の排泄物を安全に管理するための構想案は多く見られたのに、この問題について語る者は誰もいない。」

なので、この問題について語ろう:UKではどれくらい重大な問題なのか?

環境庁の広範囲にわたる規定に関わらず、2010年から2016年の間の排泄物廃棄に関連した深刻な公害を引き起こした424の事件は、UKの乳製品や鶏、豚の農場に責任があった。

UKにいる牛からはすでに毎年3600万トン(イングランドの高層ビル・シャードを78回分埋め尽くせる量)の排泄物が生産されており、多くの酪農家は牛乳の価格転落、山のようにあるこれら毒性の排泄物を安全に廃棄するという、深刻で高額な難題に危機を感じている。

連鎖する環境リスクとは?

世界初の農業システムの多くが一ヶ所に集中しており、また工業経営のため、濃縮された排泄物を生産している。この問題が早急に対処されなければ、大量に出される硫化水素や亜酸化窒素、アンモニアのような有害ガスが空気を汚染する。

これらの有毒な蒸発気を吸い込むことは大量死を招くこともでき、工業地帯の近隣住民は慢性喘息、呼吸器炎症、免疫抑制、気分障害までをも引き起こす重大な危険にさらされていると、幾度となく研究で示されてきた。

水質汚染と気候変動もまた問題である。

ニジェール共和国の幼い女の子が市場で売るための動物の糞を頭に抱えている。写真:Plan International

さらに、温室効果ガスのメタンは腐敗するままに放置された排泄物から大量に生産されている。家畜排泄物は早くも見過ごされた気候変動の要因であると、多くの科学者たちは思っている。「メタンガスが初めて放出されると、熱を閉じ込めるCO2より80倍もひどく、酸化し地球温暖化の可能性が減少するまで1020年も存続する」と、クランフィールド大学・気候と環境保護センター教授のフィリップ・ロングハースト氏は話す。「ヨーロッパ全土にかかるメタンガス排出源をみると、農業廃棄物がおそらく上位3位に入るだろう。」

19802010年の劇的な経済成長の一部として、動物性たんぱく質の生産が5倍に増加した中国では、家畜排泄物からのメタンが、同時期に空気中の温室効果ガスの排出量を2倍にした、主な原因の1つであると思われていた。

水質汚染の問題は?

今のところ、水路に対する肥料の影響が最も注目を集めている。これはいずれも誤って流出・冠水したか、もしくは農家が故意に過剰な排泄物を川に流したかが関連している。多くの国々では違法であるにも関わらず、後者の慣例が当たり前となっていることを調査団は突き止めている。

このひどい問題に対する解決案


2030年までに、世界の糞便の総排出量には、1億トンのリン、3000万のカリウム、そして1800万トンのカルシウムが含まれるとされる。もし採取できればすべて価値あるこれらのミネラルは、世界中の農業システムで再利用することも可能だ。

加えて、排泄物から排出されるメタンなどはバイオガス発電機を通して電気に転換することができると、犬の糞から電気をすべて供給できる街灯を作った英国の発明家は最近こう強調している。「メタンはとても万能的な燃料」とロングハースト氏は言う。「メタンは家庭内や工業用の暖房、輸送の電力生成にさえ利用することができる。今後数年間で、気候変動を懸念しているヨーロッパ全土およびその他の国々で、家畜排泄物からのメタンの排出を抑制し、より有効なものに利用できることへの圧力が高まっていくだろう。」

排泄物はまた価値ある資産として捉えられているが、それが大半の農家たちによって利用されているかどうかは未だみられない。「もし、あなたが都会に住んでいて、発電機を導入するスペースもなく、排泄物を流すのが簡単なように思えるのなら」、とリバプール大学の獣医感染症学教授のエリック・フェブレ氏はこう続ける。「発電機に投資する資金を入手する必要もある。そして排泄物を利用するには時間と手間がかかる。しかし、最初の支出よりも利益が上回ることに希望がみえるので、より大きな規模でそれは起こり始める。」

嫌気性消化装置を通して環境にやさしいエネルギーを生産するための家畜排泄物を開発するには、肥やしを保管する巨大なスラリー貯槽が必要であり、それは倒壊もしくは漏れやすい。調査団は、牛100頭分の排泄物をすべて保管できるくらいの大きな貯槽に、UKの農家たちが数十万ポンドの費用を負担しなければならないことを突き止めており、それは新たな貯槽を購入するよりも違法廃棄した際の罰金のほうが経済的に支払える額を意味している。

もっと異国の果ての革新では、排泄物を家具や紙、衣服にまで変えられることを確信している会社もある。

これらは大きな変化をもたらしそうもない。排泄物の安全管理への組織的アプローチが必要になるだろう。

生物学的因果関係は通常抜本的で、肥料に含まれる高レベルのリンと硝酸塩などが、飲料水媒介の病原体の拡散や有毒な藻類の花の成長を引き起こしている。後者は致命的な神経毒物を放出することで野生生物に害を与え、もし淡水と海水に拡散された場合、食物連鎖に入り込み、人間により消費されることになる。

事例として、中国にある淡水湖の約半分は汚染されており、それは多くの田舎社会でコレラのような病気の増大をもたらしている。一部の科学者は、動物由来肥料に対する効果的な方策が見つからない限り、この国の多くの河川区域でリンと硝酸塩汚染が2050年までに100200%増加すると予想している。

「水質汚染は家畜排泄物の廃棄によりもたらされる重大な問題の1つ」と、アジア全土の農業公害を何年も調査しているヴァーヘニンゲン大学教授のオエン・オエネマ氏は言う。「排泄物が川に廃棄されたとき、湖や海岸区域に流れていき、魚が消え、水はどす黒くなり、人間に伝染病がうつるリスクが高い。中国の一部では、今でも上水に廃棄している。」

ニューデリーの端の地区でインド人女性が動物の糞を燃料として使えるように乾かしている。
写真:Prakash Singh/AFP/Getty Images

人間の健康に及ぶ危険は?

家畜排泄物の増大による最も直接的な健康への危害は、アフリカやインド、西南アジアなどの未だに家畜と近い環境で暮らしている社会から来ている。これらの社会の経済が成長し、十数年のうちにさらに都会化が進めば、プロテインの需要は糞の量とともに急激に上昇する。

「これは莫大な人口増大がみられる場所、例えば西南アジアとサハラ以南のアフリカなどでは最も切実な問題になるだろう。」とブラウン氏は話す。

サハラ以南のアフリカ全土で多くの下水設備構想が人間の排泄物だけに集中しているのと同時に、彼らがより甚大な問題を見過ごしているのではないかと科学者たちは恐れている。「低収入の国々でかなりの研究がなされ、人間の下水設備が改善されてきたが、下痢症状などの結果は変わらなかった」とゲイツ財団の下水設備・衛生部門のシニアプログラム幹部、ジャンウィレン・ローゼンブーム氏は言う。「この状況はすでにたくさんの家畜排泄物が地球上にあるためで、人間の排泄物の衛生面を単に改善したからと言って、健康面に十分な影響を与えるとは限らない。」

ヨーロッパやアメリカでは、動物の糞が直接露出するのを人間が避けていることを表している、集中管理された農業システムがあるのに対し、多くの低・中収入の国々ではこれに程遠い状況にあり、特に子供たちにとって腸管感染症が未だに主な死因の原因になっていることを意味している。科学者たちは、死に至る多くの感染症は動物由来だと疑っており(つまり動物や糞尿から直接人間に伝染することを意味する)、家畜動物に高い容量の抗生物質を使用している農家の国々では、家畜の多くに抗生物質の耐性があるかもしれないという。

「家畜生産に使われている多くの動物は、動物由来感染症の宝庫だ」とブラウン氏は話す。「私たちがすでに知っているものでいうと例えば、鶏はサルモネラ菌やA型肝炎を伝染させ、牛はクリプトスポリジウム症の感染源として知られている。これらの感染症は長期にかけて栄養失調や貧血、認知関連の問題などの結果をもたらしかねない。」

アルゼンチン・ブエノスアイリス近くの農家の子豚たち。豚の肥やしから排出されるメタンをバイオガスや電力の生産に使われている。写真:Prakash Singh/AFP/Getty Images

家畜動物の糞の開発で環境にやさしいエネルギーに変換する嫌気性消化装置には、莫大な量の肥やしを保管できるスラリー貯槽が必要で、それはよく漏れたり倒壊しやすい。調査団は、100頭の牛から出たすべての糞を貯蔵するのに十分な広さの貯槽は、UKの農家たちにとって何十万ポンドもの費用がかかることを突き止めている。多くの農家にとって、これは新しくスラリー貯槽を購入するよりも違法廃棄する費用のほうが経済的に実行できることを意味している。

さらに異国の果ての革新では、排泄物を家具や紙、衣類にまで変換できることを確信している会社もある。

これらが大きな影響を与えるとは思い難い。排泄物を安全に管理する組織的アプローチは必須である。

次は何?


2006
年、国連は画期的レポート「Livestock’s Long Shadow(家畜動物の長い影)」を発表し、家畜排泄物の量の増加による環境面と健康面の深刻な問題について強調しており、早急な対応を呼びかけている。けれども、小さな進捗しか見られない。

中国が先陣を切ることを試み、2015年に家畜排泄物の廃棄に関する厳格な規制を発表し、農家が排泄物を合成肥料の代替えとして再利用する必要性を力説した。とはいえ、過酷な罰金の脅しにも関わらず、評論家たちはこの規制が効果を証明するのか疑問を抱いている。

小規模のプロジェクトは水面下で進んでおり、たとえばヴィエナ大学の科学者チームによる尽力で、ヨーロッパ全土のさまざまな農家と協力して、家畜の糞を紙に転換する手助けをしているプロジェクトなどだ。新たな収入傾向の可能性が、世界の多くの農家たちに排泄物をどう処理するかという行動に刺激を与えるが、同時にすぐさま新しい政策や構想、差し迫る問題に対処するための大規模な協議などの必要が残っている。

2016
年、エンヴァイロメンタル・ジャーナルはこの問題をめぐり「政治的無関心」と酷評した。その後3年間、特に変化はなかった。「家畜排泄物をどう安全に管理するかの規制について、世界中に大きなズレがある。これらが代表するすべてのリスクに関わらずだ。」ブラウン氏は言う。「これは失われた大きい断片で、長い間見過ごされてきた問題だ。アメリカでは、家畜排泄物をどう扱うかに関する規則はとても少ない。全世界も同様だ。それが環境問題に行き着き、人々を下流にさらすことにつながるとしても、排泄物の再利用と安全な管理法の組織的アプローチはない。」

南アフリカ・プレトリア近くの、エネルギー生産のため牛糞が利用されているガス発電所で草を食べている牛。
写真:Mujahid Safodien/AFP/Getty Images

A bit of meat, a lot of veg - the flexitarian diet to feed 10bn

少しのお肉とたくさんの野菜~セミベジタリアン(普段は菜食主義だが時に肉類を食べる人達) の食事法をすることで100億もの人々の胃袋を満たすことが出来る。

ジェームス・ガリガー BBCニュース

食生活の在り方によって人々の命を救うことが出来る時代に私たちはいる。
そしてそれは壊滅的被害を地球に与えることなく100億という人々を養うことが出来るのだ。

科学者たちはこれから先何十億という人々をどうやって養っていくか解決策を探していた。

そして彼らが見つけた解決策はー”プラネタリー・ヘルス・ダイエット”だ。 それはお肉や乳製品を完全に除去するわけではない。しかし、このプラネタリー・ヘルス・ダイエットの主なタンパク質の摂取源は動物性ではなくナッツや豆類の植物性である。

これまでの私たちの動物性食品中心の食事から、今まであまり食べてこなかった食事への非常に大きな切り替えが必要になる。

もしあなたが、毎日お肉を食べているのなら、あなたの最初にすべきとても重要な切り替えは一週間に一度の赤肉ハンバーガー、または一ヶ月に一度のラージサイズのステーキ、それがあなたが食べてもよい量になります。

一週間に2~3人前の魚やチキンはまだ食べることが出来ます。ただ、その他のタンパク質は植物性から摂る必要があります。研究者たちはナッツや豆類から毎日タンパク質を摂取することを勧めています。

そして、とても重要な事は毎食お皿の半分以上は野菜や果物を食べることだと強く勧めています。しかしながら、アフリカなどで幅広く食べられているジャガイモやキャッサバなどのでんぷん質の野菜を除いてです。

では、より詳しい食事の在り方について。あなたが1日に食べることができる適量の食事は:
ナッツー50g
豆類、ひよこ豆・レンズ豆などー75g
魚ー28g
卵ー13g(一週間に1つと少し)
肉ー14gの赤肉、29gの鶏肉
炭水化物ー全粒穀物(パン、米)232g、でんぷん質野菜50g
★乳製品ー250g (牛乳1カップと同量)
野菜ー300g
果物ー200g

その他、31gの砂糖と50gの油(オリーブオイルなど)の余地があります。

菜食って味はひどいんじゃないの、どうなの?
”そんなことはない”と、1日三食、赤肉を食べながら農場で育ったハーバード大学で研究者として勤務しているウォルターウィレット教授は言う。
”菜食には素晴らしいバラエティーの食事がある。一つの食材で何千もの様々な素晴らしい食事を作り出すことが出来る。これは剥奪された食事法ではなく自由自在で楽しめる健康食である” 彼は今はプラネタリー・ヘルス・ダイエットを実践している。

BBC Food: Health recipes and diet information
BBCフード:健康レシピ&食事情報

This plan requires changes to diets in pretty much every corner of the world.
これは現実?それともファンタシー?
この計画は全世界での食事の在り方を変える必要がある。

ヨーロッパと北アメリカでは大幅な赤肉、 東アジアでは魚、アフリカではでんぷん質野菜の大幅な削減が
必要である。
”人類は今まで一度もこれほどの規模と速度で食事法を変えようと試みたことはない” と、ストックホルム大学の
ストックホルムレジリエンスセンターディレクター、ライン・ゴードンは言う。”これが現実だろうとファンタシーだろうと、悪いファンタシーではないでしょ。 良い世界を夢見る時なのよ。”と彼女は言う。
食事を変える必要があることを人々に納得してもらうために、赤肉課税することも一つの方法だと言う研究者たちも多い。

Who came up with this?
誰がこの問題を取り上げたのか?

EATランセット委員会のために世界各国から37人の研究者たちが集められた。

彼らは農業専門家から気候専門家、そして栄養学専門家などである。
先日ランセットで発表された研究結果は二年がかりで到達した結論だ。

Why do we need a diet for 10 billion people?
何故100億人の為の食事が必要なのか?
2011年には人口が70億に達し、そして現在は77億人だ。
この計算では、2050年には人口100億人に達し、その後も人口は増える一方である。

Will it save lives?
それは命を救うのか?
この食事法では年間1100万人の命を救うことができる、と研究者たちは言う。
この数値は主に、不健康な食事法によって起こる心臓病、脳卒中や癌などの病気を防いだことで救われる命の数である。
これらは先進国での最大の死因原因である。

How bad is farming for the planet?
農業(畜産)はどれほど地球にとって悪影響を及ぼすのか。
農用地や林業は世界温室効果ガスの1/4割合を占めている。
これは、光熱と同量、そして実質上それは全ての電車、飛行機など地球上の全ての輸送機関を合わせた排出量を
上回るのである。

食糧部門の環境負荷をより詳しく見てみると、畜産や酪農が主な原因だとわかる。世界的規模でみて、人為的な温室効果ガス排出量の14.5%-18%が家畜飼育によるものだ。

その他の温暖化ガスに関して言えば、農業はメタンガスと亜酸化窒素排出の主要な一つの要因である。農業ではさらに、農場から出るアンモニアが微小粒子状物質(PM2.5)となり大気汚染の原因となる。
WHOはPM2.5が世界全体の健康を脅かすものだと警告している。
同様に、水に関して言えば、世界の70%の淡水を灌漑するために使用している。農業と食糧生産は最大の脅威である。

So will this diet save the planet?
では、この食事法だったら地球を救えるのか?

研究者たちの目標は、より多くの人に食料を与える間に:
温室効果ガス排出量を最小にする
種の絶滅を防ぐ
農地の拡大を防ぎ、水の保全
しかしながら、食事法を変えるだけではまるで足りない。

帳尻が合うようにするには、食べ残しや売り残りなどの食品ロスや農地の食糧生産量を半分以下に
しなくてはならないのだ。

Why isn’t meat being banned?
なぜお肉を禁止にしないのか?
“温室効果ガスを最小に抑えるためなら、みんなヴィーガンになればいいだけなのに” とウィレット教授は言う。

しかしながら、ヴィーガン食が最も健康食かどうかはハッキリしないと彼は言う。

So what happens now?
では、今後はどうなるの?
EATランセット委員会はこの研究結果を各国政府や、WHOなどの機関や組織に提示し、私たちの
食事変更促進を目指す。