UN Environment Burgers

たかがハンバーガー されどハンバーガー

ハンバーガーショップに入って、頭に浮かぶことは何だろうか?ベーコンとチーズを追加したダブルミート?茶色のパンやアボカド?それとも環境の悪化や生態系の保護?恐らく後者ではないだろう。しかし考えて欲しい。研究によると、もしも牛が国だとすると、彼らは3番目に多く温室効果ガスを排出していることになる。肉の製造は、我々人間が地球上に残す最も破壊的な足跡である。

我々が大好きなハンバーガーやステーキを作るために、南アメリカの何万平方メートルもの熱帯雨林が畜牛の飼育用に切り開かれている。製造場所にもよるが、一つのクオーターパウンダービーフバーガー(有名なハンバーガーチェーンの商品)を作るのに、貴重な資源から1,695リットルもの水が失われる。しかし、我々の肉への需要は高まっている。食糧農業機関は、2050年までに世界の肉の消費量が76%増加すると予測している。これまでの歴史上にない量の肉が消費される。そして今我々がこの状況を変えなければ、環境、そして人的代価を払うことになるだろう。

(PHOTO) ブラジルのアマゾンにある森林破壊された牧場の航空写真。2009年。 ロイター通信社/ Paulo Whitaker (ブラジル環境社会)

目に見えない隠されたコスト

“私たちは現実的になるべき。肉の消費量を減らす意外に私たちに選択肢はないのだ。”と国連環境計画の持続可能食糧システムプログラムマネージメントオフィスのジェームス・ロマックスは言う。

“世界の貧困層にとって家畜生産はとても重要な所得創出、更にビタミンとタンパク質の源だ。そして小さな有機畜産事業は産業タイプの家畜生産業に比べて非常に違ったエコロジカルフットプリントをもつ”と彼は言う。

“アフリカやラテンアメリカの放牧や牧畜のやり方、アジアなどの使役動物、ヨーロッパや北アメリカでの工場型農業など、それぞれ利点と欠点がある” と彼は付け足した。

“しかし環境問題の核心は肉の生産方法とそして極めて重要なことに消費の仕方だ。私たちは生態系バランスを保つための方法を見つけ出さなければならない。畜産肉の消費を集中的に減らすことは人々にとっても、地球にとっても良いことだ。それは週に3回工場で大量生産された肉を食べるより、持続可能に飼育された肉、または代替バーガーやステーキを食べる方が良いという意味だ。”

人的損失

この食肉供給商売の大幅な需要がもたらす影響は他にもある。 農業はどんな人的活動より多くの淡水を使用している。
家畜を飼育するのに農業地の80%を使用し、畜産は世界カロリーの18%をもたらす。

家畜の肥料は大豆から出来ている。それは南アメリカ最大の輸出商品の一つである。そしてそれは広範囲に至る森林伐採と原住民や農民の強制退去へとつながる。

肉食も含めて、人間の食事が死や病気の原因になると明確に定義するのは難しいことだ。しかしながら加工肉の過剰摂取が私たちの健康に悪いことはすでに皆知っているはずだ。

家畜を飼育する際、病気にならないよう抗生物質が使用されるが、それは最終的に私たちが食べることによって、体内に蓄積され、そして人間は抗生物質耐性となる。
最近ではファーストフード店で抗生物質たっぷりの肉が使用されていることが心配される。

代わりになるものは?私たちは、一人に対する肉摂取割合が高い国で持続的に飼育された肉を食べるか、または食べる量を減らすことが必要だ。赤肉を鶏肉に替えるだけでも、より環境に優しい。

ヴィーガン肉(植物性から出来た肉)の製品は、脂質・コレステロールが加工牛肉よりはるかに低い。ゆっくりであるが確実に人気が高まりつつある傾向である。

国連環境のthe Earthでチャンピオンに輝いたインポッシブルフードとビヨンドミートは植物のみを使用して肉の塊の食感を作りあげるため、タンパク質、脂質、水分、ミネラル、そして環境に優しいコストという、全てに堅実に研究し、成功した。

プールで使用する平均の水量で312個のビーフバーガーを生産することが出来、同量の水で60837個のビヨンドバーガーを生産することが出来るという調査結果がビヨンドバーガーとミシガン大学による研究でわかった。更に、研究結果でアメリカ人は平均一週間に3個ハンバーガーを食べると分かった。
もし、一年間そのうちの一個をビヨンドミートハンバーガーに切り替えたとしたら、1200万個の車から出る一年間の温室効果ガスが消滅するのと同じである。

どちらの会社(Impossible Foods, Beyond Meat)も牛肉ハンバーガーに比べ、75-90%より少ない水の消費、93-95%より少ない土地の利用、87-90%排気ガス削減することになる。それは牛肉生産に比べほぼ半分のエネルギー消費で済むのだ。
これらはココナッツオイルやシトラスエクストラクト、ポテトスターチ、そして水などの生の材料から、輸送、照明、冷蔵(物流倉庫)など全ての数値を組み入れて計算されている。

たかがハンバーガー、されどハンバーガー。ハンバーガーにかかる本当のコストを知り、何が本当に重要なのか判断し行動に移すべき時がきたのではないだろうか。

www.unenvironment.org
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