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乱獲で2048年までにシーフードがメニューから消える可能性

1994年、シーフードはピークに達していたかもしれない。

世界の水産物の漁獲量の83%を供給している64の大規模海洋生態系に関する分析によると、世界的な漁獲量はその年以来1060万トン減少している。

そしてシーフード食の風潮が逆行しなければ、全世界の漁業の完全崩壊は2048年あたりに訪れるだろう。

「私達が全ての海洋種を一緒に管理する方法を根本的に変えなければ(実際に機能する生態系として)、今世紀は野生魚介類が生息する最後の世紀となるでしょう」、スタンフォード大学の海洋生物学者スティーブン・パルンビ氏は言う。

ノバスコシア州ハリファックスにあるダルハウジー大学の海洋生物学者ボリス・ワーム氏は、パルンビ氏を含む14人の生態学者と経済学者のチームを集めて、漁業の世界的傾向を分析した。

1950年までさかのぼった国連食糧農業機関からのデータに加えて、研究者らは様々な海洋生態系における32の管理された実験、48の海洋保護地域の観測、および過去1000年間の12の沿岸漁業に関する過去のデータを調べた。

後者の研究は、商業的に重要な種だけで91%が元の豊富さの半分になり、38%がほぼ消滅、そして7%が絶滅。

そしてこの減少の殆どは1800年以降に起こっていることを示している。

「過去1000年間で沿岸種の減少が加速しておりその結果、生物学的フィルターのキャパ、稚魚の生息地、健全な漁業が失われています」と別のダルハウジーチームメンバー、ハイキ・ラッツェ氏は述べている。

そして、海洋区域の管理された非常に小さな研究から全海域に渡るそれまであらゆる規模にわたって、生物多様性 – あらゆる形態の海洋生物に渡る現存する種の数 – を維持することは、相関性は完全には明らかではないものの、漁業、水ろ過およびその他のいわゆる生態系の公益的機能を保つための鍵となるように見えた。

「種は漁業の面で直接的な利益を提供するだけでなく、漁業を支える自然な構造を提供するためにも重要です」とバージニア海洋科学研究所のチームメンバー、エメット・ダッフィー氏は説明する。

「虫や雑草でさえも、生産的な生態系に明確で重要な貢献をします。」

「サイエンス」の11月3日号内で分析を提示した論文によると、現在の傾向は深刻ではあるが、保護地域の研究は海洋生態系が回復することを期待している。

調査した48件は、種の多様性が全体で23%増加し、利用可能な漁獲量が4倍に増加したことを示した。

「これは奇跡ではありません。実行可能なものです。実行するには大きな政治的意思の集まりが必要だというだけです」、とワーム氏は述べている。

「私達は1,000年、おそらく1万年もの間、海への有り難味を忘れ、次から次へと種を消滅させ、又はそれを水産養殖のような技術的な解決法で置き換えるという行いをしてきました。私にとって大きな障害は、海が何であるかという私達の認識を変えなければならないということです。」

失敗した場合、私達は海の恵みを完全に失うかもしれない。

ーデイビッド・バイエロ

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